一夜明けて 竜巻の爪痕

今朝早く幼稚園の緊急連絡網で電話が回ってきました。
昨日の竜巻による停電の影響で給食センターが稼働しないため、今日は午前保育とのこと。
幼稚園へ行ったと思ったら、3時間後には帰ってきます。


朝からつくばの上空ではヘリコプターの音がずっと聞こえていて、テレビでは昨日の竜巻の報道をしていました。
少しずつ詳しい情報が分かってくると、どうやら竜巻は我が家の西5〜6km地点の小貝川近辺から、我が家の北3〜4km地点の筑波山麓まで北東方向に進んだようです。
被害がひどく、テレビで中継されていた北条地区の先には、うちで借りている市民農園があり、もしかしたら直撃されているかもしれません。
作物がやられたり、支柱やネットなどが巻き上げられている可能性があるので、智ちゃんが帰ってくるまでの間の朝のうちに様子を見に行くことにしました。


通行止めになっている道があり、迂回をする車や被害に遭ったところを見に来た車でひどい渋滞です。
国道125号線から北条地区に入る道にはパトカーが止められ、警察官が立って封鎖していました。
住民や関係者だけが通れるようです。
北条に住むお友達の家に行くと、庭によその家の断熱材が飛ばされて来ていましたが、被害はなかったそう。
平沢に住むおじいちゃんの家も無事だったそうですが、筑波幼稚園、北条保育所、北条小学校は被害があって休園、休校とのこと。
やはり畑の方向に当たるので不安でした。


NAKAJIはお仕事にも関係するためカメラを持参しており、車を降りて混雑する北条商店街や路地を歩いて調査することにしました。
その間私と桐生の母とで畑へ。
行って見たら幸い畑は竜巻から500mくらいずれたようで、支柱が倒れたりしていましたが、大きな被害はありませんでした。


調査が終わったNAKAJIをピックアップしながら帰り道に北条商店街を通ったら、あまりの惨状に涙がこぼれてきました。
  
何本もの電柱が根元から折れて倒れ、かろうじて立っている電柱にも商店街の幟のように飛ばされたトタン屋根の一部がぶら下がっています。

明治末期に建築された店蔵で観光客の交流の拠点となっていた無料休憩所。
私たちもこちらで北条米スクリームというお米を使ったアイスクリームを食べたり、お茶をいただいたりしました。
 
桜の大木は根こそぎ倒され、石垣が崩れていました。
 
水路に浮かぶたくさんのがれき、倒壊した建物。
いつも週末畑に来る度に通っていたこの商店街。
見慣れた風景が一転してしまいました。


テレビではどうしても大きな被害が集中している北条地区ばかりを取り上げていましたが、竜巻が通った地区は他にも被害がたくさん残されていました。
渋滞する大通りを迂回して帰宅する途中、以前私が妊娠前まで勤めていた職場の前を通ると、大木がボッキリと折れているのが見えました。

まだ停電から復旧できていない地域では、非常用発電機で信号が点いていました。
 
メール会員になっていつも利用している大砂にあるガソリンスタンド。
つい3日くらい前にも給油しに来たところです。
洗車機が風で持ち上げられたようで大きくずれ動き、粉々になって付近の畑に飛ばされた看板の破片を店員さんが拾い集めていました。
午後になってガソリンスタンドからしばらくの間営業休止、再開できるようになったらまたメール配信するとのメールが届きました。
 
ガソリンスタンド脇では根元から引っこ抜かれた信号機がごろんと倒れており、大きな穴が空いていました。


畑にしてもガソリンスタンドにしても、たまたま昨日のその時間にいなかっただけで、いつも私が行っていた場所。
もしかしたら竜巻の被害に遭っていたかもしれないと思うとぞっとします。
竜巻の通り道になったところでは全壊していても、2軒隣ではガラスが割れるだけで済んだり、少し離れると全く被害がなかったりしたようです。
しかし残念なことにこの竜巻で自宅ごと被害に遭われた中学生が亡くなりました。
新聞では真面目で友人から慕われる素晴らしい生徒さんだったそうです。
ご冥福をお祈りいたします。