オルゴール

八戸の実家に、バイオリンの形をしたオルゴールがあります。
50年近く前に母がもらったオルゴールで、今ではもう壊れて、ゼンマイを巻いてもスイッチを動かしても鳴りません。
しかしこのオルゴール、うちの親戚が亡くなった時にだけは不思議と自然に鳴るんです。
祖母が亡くなった時間、叔父が亡くなった一ヶ月後、叔母が亡くなった一週間後、伯父が亡くなる二時間前。
ポロンポロンとゆっくり鳴り、自然と止まります。
私達家族は、「きっとお別れを言いに来てくれたんだね」と話していました。


つくばの我が家には、智ちゃんがもらった赤ちゃんのお人形のオルゴールがあります。
昨日の朝のこと。
まだ眠っていた智ちゃんがプリキュアのオープニングテーマソングに飛び起きて、元気にテレビの前で踊り終えた後、赤ちゃんのオルゴールが突然鳴り始めました。
誰もオルゴールのそばにおらず、もちろん触っていません。
瞬間的に「お母さんだ!」と思いました。
きっと母がお別れに来てくれて、「智ちゃんとっても上手に踊れたね」と褒めてくれたんだと。


すぐに八戸の父に電話して報告。
八戸のバイオリンはもう鳴ったか尋ねたら、まだ鳴っていないとのこと。
先月八戸から戻って来る前、しばらく触っておらず、埃をかぶっていたので、きれいに拭いて来たんですが、まだ鳴っていないなんて。
もちろん母も生前このオルゴールが鳴ったのを聞いているので、今回も母が鳴らしてくれると期待しているんですが。
今週末の三連休、四十九日の法要で私達家族や姉家族も八戸に帰省するので、その時まで待ってくれているのかな?