パパ

明け方、NAKAJIが私のお腹をさすっているので目が覚めた。
流産の診断が下りてから、泣いてばかりいる私をやさしく慰め、励ましてくれていたNAKAJI。
ごめんね。悲しいのは私だけじゃなかった。NAKAJIだってショックなんだよね。


妊娠が判明してからというもの、NAKAJIは本当に家事を良くやってくれた。
買い物、料理、食器洗い、洗濯、掃除、ゴミ捨て。
つわりで臭いが気になる私を気遣って、ご飯は洗面所の洗濯機の上で、ドアを閉めて換気扇を回しながら炊いてくれた。
「大丈夫、やるよ。」と言っても、私の体が疲れないように、ベビちゃんが早く着床するようにと、嫌な顔一つせず、喜んでやってくれた。
おかげで私は仕事に行く以外は、ずっと横になっていられた。


こんなに気遣ってくれていたのにね。
ベビちゃんを大きくすることができなくって、本当にごめんなさい。


いよいよ明日、子宮内容物除去手術を受ける。
手術に備えて桐生のお母さんが来てくれた。今年の夏は、本当にお母さんにはお世話になったなあ。


夜になっても気持ちの整理はつかない。