生きているんだもの

葬儀で家を空けていた五日間。
私にとってはあっという間に過ぎたような、でもとても長かったような、時間の感覚が麻痺していた感じで複雑です。


実家には相田みつをの日めくりカレンダーがあり、いつも父がめくるのが日課でした。
父がめくったまま止まり、家族誰も次の日をめくれずにいた、最期の言葉は、
「悩みはつきないな 生きているんだもの」
でした。
お父さん、死んじゃったのに。


つくばに戻って、ベランダの植物に驚きました。
たった五日間でしたが、それぞれが大きく伸びたり、たくさんの葉をつけていたからです。

朝顔は蔓が伸びて、上へ上へと巻き付いています。


ホウセンカは葉が茂り、二回りくらい大きくなっています。
風が吹くと倒れそうで頼りなかった茎が、赤く太くしっかりと力強さを感じます。
生きているんですね。