智ちゃん、人の子、不思議な子

私の母が亡くなって以来、智ちゃんは不思議なことを言うようになりました。
朝起きて「おはよう、ばあちゃん。」
出かける時に「ばあちゃん、行ってきま〜す。」
帰宅して「ばあちゃん、ただいま。」
もちろんおばあちゃんがいるわけはありません。


極めつけは、おままごとをしていた時のこと。
お皿に積み木のお料理を乗せて「はい、どうぞ」とママに差し出してくれ、同じように智ちゃん自身の分を用意した後、「あ、あ、ばあちゃん」と言って、もう1人分私の隣りに差し出したんです。


NAKAJIと目を見合わせることもしばしば。
もしかして、亡くなったおばあちゃんが智ちゃんと遊ぶために来ているんでしょうか?
大人には見えなくても、智ちゃんにはおばあちゃんの姿が見えているの?


そういえば我が家にある赤ちゃんのオルゴールは鳴りましたが、実家のバイオリンのオルゴールも、姉の家にあるオルゴールも鳴らなかったそう。
おばあちゃんは智ちゃんのことをよっぽど可愛いと思ってくれていたんでしょうね。


私はと言えば、たくさんのお友達や恩師から慰めや励ましの言葉をかけてもらい、少しずつ落ち着いてきました。
9月下旬には何にもする気になれなくて。
そんな時に第一次反抗期を迎え始めた智ちゃんに愚図られ、手を焼き、ママ友達さんに泣きを言って支えられました。
今思えばどんなに大変でも、智ちゃんがいてくれたおかげで私が自分自身を取り戻せたのかなあ。
そして家の事を十分にできずにいた私を、文句一つ言わずに見守ってくれたNAKAJIのおかげ。
また、葬儀から一カ月以上経ってからも、遠く離れた所からも、私を心配してくれる友人たちのおかげ。
今回のことで本当に私は人の心の温かさを感じ、皆さんに良くしていただいているなあと実感しました。
どうもありがとうございます。
ここで哀しさに打ちひしがれて負けるのではなく、現実はそれとして受け止めつつも、また次には良いことが待っているだろうと期待して頑張っていこうと思います。


母の誕生日は2月8日。
母の命日は8月28日。
それから2カ月後の10月28日に思うことでした。