披露宴 入場編

結婚式会場のホテルには日本庭園があり、私たちの披露宴会場は庭園に接する1階のお部屋だった。
披露宴に出席する皆さんの裏をかくにはこれ幸いと、私達は庭園からの入場を希望していた。


迎賓後、披露宴のオープニングは、私達の幼少時代からの写真を使ったフォトシネマ。
NAKAJIの大学時代からのお仲間であるKenたろさんが作成してくれた。
(Kenたろさん、どうもありがとうございました。)
フォトシネマが終わると、私達が庭園から入場、と最後の打ち合わせで確認していた。


いよいよ入場のスタンバイと庭園に出たところで、全く思いもよらないできごとが。
赤い絨毯が敷かれ、白いチェアーが置かれ、その先には白いテーブルの上にシャンパンタワーがある。
ここで先導さんから、「新郎様は松の木の下に立ち、新婦様はイスに座ってください。
私が合図をしましたら、新郎様は歩き出し、新婦様の手を取って、
お二人でテーブルのところまで歩いてきてください。
そこでシャンパンタワーに見立てたドライアイスが入ったグラスに、
シャンパン(に見立てたお湯)を注ぎ、その後入場となります。」と説明があった。
「えっ、打ち合わせでは聞いてなかったよ?」とNAKAJIと顔を見合わせる。


実は結婚式の担当者さんは、教師をしていた私の父の教え子で、
さらに当日先導をしてくれた方も、別の中学での教え子さんだった。
お二方が中心となって、私達にこんな素敵なサプライズプレゼントをしてくれたのだ。


白いチェアーに腰掛け、フォトシネマが終わるのを待ちながら辺りを見回すと、
真っ青な空に夏の濃い庭園の緑、赤い絨毯にまっ白いウェディングドレスととっても気持ちが良い!


いざ本番。
白いフロックコートに身を包んだNAKAJIがやってきて私の手を取り、二人でシャンパンタワーに注ぐと、
グラスから白いドライアイスが流れ、辺りの地面もドライアイスで白くけむり、後ろでは花火が上がった。
花火まで上がるなんて、聞いてなかったよ?
まるで、王子様がお姫様を迎えに来てくれたような、最高の気持ちだった。